ドミニオンの初手が5金になる確率は?
Googleと「8%程度」と答えはすぐに出てくる。
が、なぜその答えになるのかわからない。
調べてみたが、なんでその式なのかわからない。
基本が全然わかってないことを自覚。
確率=それが発生する数 / 全てが発生する数
なので、それぞれの数を出すにはどうしたらいいか。
基本から考えていく。
「二つのサイコロを振った時、出る目の組み合わせは何通りか」
※二つのサイコロを区別する。
(1:1)(1:2)(1:3)(1:4)(1:5)(1:6)
(2:1)(2:2)(2:3)(2:4)(2:5)(2:6)
(3:1)(3:2)(3:3)(3:4)(3:5)(3:6)
(4:1)(4:2)(4:3)(4:4)(4:5)(4:6)
(5:1)(5:2)(5:3)(5:4)(5:5)(5:6)
(6:1)(6:2)(6:3)(6:4)(6:5)(6:6)
数えてみると、36通り
「二つのサイコロを振ったとき、出る目の組み合わせは何通りか。ただし、2つのサイコロは区別しない」
※2つのサイコロは区別しない→例えば(1:2)と(2:1)は同じ組み合わせとする。
(1:1)(1:2)(1:3)(1:4)(1:5)(1:6)
(2:2)(2:3)(2:4)(2:5)(2:6)
(3:3)(3:4)(3:5)(3:6)
(4:4)(4:5)(4:6)
(5:5)(5:6)
(6:6)
数えてみると、21通り。
「Aと書かれたカードが3枚、Bが2枚、Cが1枚入った袋から適当に(無作為に)同時に2枚を取り出したとき、取り出したパターンは全部でいくつ?」
(A1:B1)(A1:B2)(A2:B1)(A2:B2)(A3:B1)(A3:B2)
(A1:C1)(A2:C1)(A3:C1)
(B1:C1)(B2:C1)
(A1:A2)(A2:A3)(A1:A3)
(B1:B2)
※同時に2枚を取り出すのだから、取り出す順番は関係ない。例えば、ババ抜きみたいにカードを持った時、(A1:C1)もしくは(C1:A1)と並んでいる場合、これは「同じもの」で「一つ」と数える。
数えてみると、15通り。
「Aと書かれたカードが3枚、Bが2枚、Cが1枚入った袋がある。この袋から甲さんが1枚引いたあと、乙さんが1枚引いた時、取り出す方法は全部で何通り?」
※A1→A2は「甲さんがA1を引いた後、乙さんがA2を引く」とする。カードはA1、A2、A3、B1、B2、C1の6枚
(A1→A2)(A1→A3)(A1→B1)(A1→B2)(A1→C1)
(A2→A1)(A2→A3)(A2→B1)(A2→B2)(A2→C1)
(A3→A1)(A3→A2)(A3→B1)(A3→B2)(A3→C1)
(B1→A1)(B1→A2)(B1→A3)(B1→B2)(B1→C1)
(B2→A1)(B2→A2)(B2→A3)(B2→B1)(B2→C1)
(C1→A1)(C1→A2)(C1→A3)(C1→B1)(C1→B2)
数えてみると、30通り。
数えてみるというのが基本か…ふむ。
でも、数えていられないから計算式があると。
「1~5と書かれたカードが1枚づつ袋に入っている。その中から1枚をとりだし、数字を見てから戻す。この動作を3回繰り返した時、見た数字の順番は全部でいくつになるか?」
1回目に見たのが1だった場合、2回目は1~5、3回目も1~5。
樹系図という考え方がいいとのこと。書いてみる。
一番上が一回目、真ん中が二回目、一番下が三回目
1回目の1~5それぞれに、2回目の1~5があり、2回目の1~5それぞれに、3回目の1~5がある。
なので、
5×5×5 = 125通り
が答えになる。
…なるほど。
となると、一番最初にやった問題の36通りというのは
6×6 = 36通り
ということか。
サイコロを3つにしたら
6×6×6 = 216通り
になると。ふむ。
「1~5と書かれたカードが1枚づつ袋に入っている。その中から3枚を取り出して、並べて3桁の数字をつくる時、全部で何通りの数字をつくれるか?」
↓
「1~5と書かれたカードが1枚づつ袋に入っている。その中から1枚を取り出し、置く。残りのカードから1枚を取り出し、置く。さらに、残りのカードから1枚を取り出し、置く。取り出したカード3枚を並べて数字をつくるとき、全部で何通りの数字をつくれるか?」
ここで、また樹系図を書く。
1回目に「1」を引いて、2回目に「2」を引いて、3回目を引くとすると、こんな感じになる。
1回目に「1」を引いたから、2回目に引けるカードは「2~5」。さらに3回目に「2」を引いたら「3~5」。
要するに
1回目 5枚のカードから1枚 5通り
2回目 4枚のカードから1枚 4通り
3回目 3枚のカードから1枚 3通り
ということ。
5×4×3 = 60通り が答え。
…ふむ。
で、この60通りを導くのが順列の総数(パーミュテーション)と。
「異なるn個の中からr個を取り出す順列の総数」
nPr = nからひとつづつ減らしてr個掛ける
5P3 = 5×4×3 = 60
なるほど。
一つ前の問題は3枚だったけど、5枚の時は…
「1~5と書かれたカード5枚を袋から全部取り出し、5桁の数字をつくるとき、何通りの数字を創れるか?」
という問題になって、
5P5 = 5! =5×4×3×2×1=120
120通りが答え。
で、5!は「5の階乗(かいじょう)」と読む。
…「順列」とか「階乗」とか、初めて知った(かもしれない)。
で、次は…
「1~5の数字が書かれたカードが1枚づつ袋に入っている。袋の中から3枚のカードを取り出す時、3枚の組み合わせは何通りか?」
!!!
きたこれ。
これが知りたい。
「組み合わせは重複無しで数える」
うん。そうでした。
3枚取り出した時、
(1:2:3)(1:3:2)(2:1:3)
(2:3:1)(3:1:2)(3:2:1)
これらは、すべて(1-2-3)の組み合わせ。
6つではなく、1つと数える。
重複は6つの順列を持っている。
この場合の「6つの順列」とは「3枚取り出した時」になるので
3P3=3!=3×2×1=6
と導き出せる。
全てのパターンは
5P3=5×4×3=60通り
これを重複している6で割る
5P3/3! = 10通り が答え。
ほほぅ。
「異なるn個の中からr個を選ぶ組み合わせは全部で nCr通り」
nCr = n!/(n-r)!×r!
5枚のうち3枚を選ぶ組み合わせは
5C3 = 5!/(5-3)!×3!
=5×4×3×2×1/2×1×3×2×1
=120/12
=10通り
なるほど!
これで、初手5金の確率が求められるか?
「金と書かれたカード7枚、地と書かれたカード3枚の計10枚のカードがある。ここから5枚のカードを取り出したとき5金になる確率はいくつか?」
全てが発生する数は10枚から5枚を引く組み合わせの数になる。
10C5=10!/(10-5)!×5!
=3628800/14400
=252
全部で252通り。
で、それが発生する数というのは、「5金になる組み合わせの数」に該当し、金7枚から5枚を引く組み合わせになるから
7C5=7!/(7-5)!×5!
=5040/240
=21通り
になると。
で、確率は
確率=それが発生する数 / 全てが発生する数
になるから
21/252 = 0.083333…
100を掛けて
「8%」
ってことか。
なるほど。なっとく。